生殖医療ポケットマニュアル 第2版**医学書院/吉村 泰典/9784260048682**
- 編著
- 監修:吉村 泰典/編集:大須賀 穣/京野 廣一/久慈 直昭/辰巳 賢一/市川 智彦
発行 2022年6月
サイズ B6変 / 520p
ISBN 978-4-260-04868-2
少子化の現況下、激動の真っ只中にある生殖医療の定本、待望の第2版
近年、妊孕性温存や妊娠帰結に寄与する可能性を持つ新知見や新技術が陸続と開発されている。生殖医療に携わる専攻医、さらには生殖医療専門医を目指す医師、そして看護師、胚培養士などの方々にも、臨床の現場で携えて頂くための実践マニュアル、7年ぶりの改訂第2版である。日進月歩する昨今の生殖医療を鑑み、日常臨床での実践を通して得た知識を整斉するために、ぜひポケットに入れてご活用頂きたい。
【目 次】
A 妊娠と不妊
I 不妊症の定義
II 妊娠のメカニズム
III 不妊症の原因
A 女性不妊症の原因
B 男性不妊症の原因
IV 年齢と妊孕力
V 不妊症,近年の傾向とその臨床的意義
B 不妊診断・治療の実際
I 診断の進め方
[1] 不妊症検査の流れ
[2] 不妊患者の初診時の取り扱い
[3] スクリーニング検査
A 基礎体温
B 超音波検査
C 子宮卵管造影検査・ソノヒステログラフィー
D クラミジア感染の診断法
E 精液検査
F Huhner テスト
[4] 女性患者の特殊検査
A 卵巣予備能の検査(FSH,AFC,AMH)
B 各種ホルモン測定・負荷テスト
C 腹腔鏡検査
D 子宮鏡検査
E 子宮内膜症の検査・診断
[5] 男性患者の特殊検査
A 高度乏精子症・無精子症に行う検査
II 治療の進め方
[1] 治療の流れ
① 不妊治療における注意すべきポイント
② 最適な治療計画とART 治療選択に際して考慮する点
[2] 不妊原因別の治療方針とART へのstep up
① 内分泌治療
② 卵管性不妊症
③ 男性不妊症
④ 免疫性不妊症
⑤ 原因不明不妊症
⑥ 人工授精(AIH)
[3] 不妊治療の実際
A 排卵障害(卵巣因子)
① 排卵障害(卵巣因子)
② 中枢性障害(視床下部・下垂体機能障害)
③ 多?胞性卵巣症候群(PCOS)
④ 卵巣予備能低下
⑤ 高プロラクチン血症
B 卵管因子
① 選択的卵管通水検査/卵管鏡下卵管形成術(FT)
② 手術療法:卵管開口術・吻合術
③ 体外受精
C 男性因子
① 薬物療法
② 手術療法
③ 人工授精
④ 体外受精・顕微授精
⑤ 顕微鏡下精巣内精子採取術
⑥ 勃起障害・射精障害に対する治療
D 免疫因子(抗精子抗体検査を含む)
E 原因不明不妊
① 原因不明不妊症とは
② タイミング療法
③ 人工授精
④ プレコンセプションケア(女性)
⑤ プレコンセプションケア(男性)
F 子宮内膜症・子宮筋腫
① 子宮内膜症
② 子宮筋腫
③ 子宮腺筋症
④ 子宮内膜ポリープ
⑤ 黄体機能不全
III 生殖補助医療
[1] 体外受精の適応
[2] 調節卵巣刺激法
[3] 採卵
[4] 体外受精の実際(精子調整と媒精,胚培養法)
[5] 顕微授精(ICSI)
A ICSI の方法
B 人工的卵子活性化法
[6] 生殖補助医療における精子選別・調整法
[7] 胚培養・胚発育の評価
A 胚培養
B 胚評価
[8] 胚移植
[9] ART における黄体補充
[10] 胚凍結保存と凍結融解胚移植
[11] 生殖補助医療の副作用・合併症
[12] 生殖補助医療を受ける患者へのインフォームド・コンセント
[13] 生殖補助医療を用いた新しい診断・治療法
A IVM
B PGT-A
C PGT-M
D 子宮内環境検査:内膜成熟度の判定(ERA 検査)
E 子宮内細菌叢と妊孕性
F 菲薄化内膜への多血小板血漿(PRP)注入
G 反復着床不全への免疫的治療
IV 終結を考慮するタイミング
V 患者サポートの実際
[1] 患者のストレスとうつ
[2] 治療終結時の精神的サポート
[3] 生殖医療における助成制度
C 不育症
I 不育症の定義・頻度・原因
II 不育症の検査・診断・治療
[1] 染色体異常とPGT-SR
[2] 抗リン脂質抗体症候群・凝固異常
[3] 先天性子宮形態異常
[4] 頸管無力症
[5] 内分泌・代謝因子
D 妊孕性保存法
[1] がん・生殖医療
[2] 妊孕性保存法の適応
[3] 精子・精巣凍結保存
[4] 卵子・受精卵凍結保存
[5] 卵巣凍結保存
E 配偶子提供・代理懐胎と社会・倫理およびその法的問題点
[1] 配偶子提供
[2] 代理懐胎
[3] 社会的適応による卵子凍結
[4] 生殖医療と法整備
F 生殖医療の基礎と最新知見
[1] 性分化疾患
[2] 女性内分泌
[3] 精子形成の新知見
G 生殖医療にかかわる資格制度
[1] 生殖医療専門医の今後の展望
[2] 生殖医療コーディネーター
[3] 胚培養士
[4] 日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医
[5] 日本産科婦人科内視鏡学会認定技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)
[6] 臨床遺伝専門医
付録I 生殖医療にかかわる主な法令・会告
付録II 生殖医療ガイドライン