PT・OTビジュアルテキスト 専門基礎 精神医学**羊土社/先崎 章/9784758102612**

販売価格
4,400円(税込み)
編著
先崎 章
出版社
羊土社
分野
 
リハビリテーション技術

数量

電子版発売中です。(外部サイトへ移動します)

医書JP 電子版ページへ
医書JPご利用初めての方は、こちら >>>
書籍版 販売期間
2022/10/04~
JANコード
9784758102612
商品コード
9784758102612
発行 2022年10月
判型:B5判 248頁
ISBN 978-4-7581-0261-2

監:先崎 章
編:仙波 浩幸 / 香山 明美
PT・OT目線から重要な知識を凝縮!多彩で複雑な症状をイラストでわかりやすく示し,疾患を具体的にイメージできる.精神疾患をもつ患者さんに出会ったとき,リハ職がどう対応すべきか考えられる実践的な教科書.

【目 次】
第1章 精神医学とは
1 精神医学総論
1 精神医学の特徴
1)精神医学の立ち位置と心理学との違い
2)正常と異常の判別
3)操作的診断と従来診断の関係
4)精神医学の歴史
5)精神医学とリハビリテーション医学の相違点と共通点
6)精神障害(精神科)リハビリテーションと精神医学,リハビリテーション医学
7)精神医学をリハビリテーション医療に利用するためには
8)精神症状にみえる脳損傷による神経心理学的症状
9)精神科病棟がないリハビリテーション病院
2 精神医療と理学療法
1)精神障害者の現状と理学療法の必要性
2)理学療法の概念と目的
3)日本における精神科領域の理学療法の歴史
4)精神科領域の理学療法の実践
3 精神医療と作業療法
1)作業療法の定義
2)作業療法の歴史
3)近年の精神医療保健福祉施策の動向と作業療法士の役割
4)精神科領域で働く作業療法士数の変遷
5)作業療法の目的と役割
6)作業療法実践のプロセス
7)心理社会的支援(リハビリテーション)の発展と作業療法
8)多職種連携と作業療法

2 精神疾患の成因と分類
1 精神障害の成因による3分類
2 精神医学診断分類の標準化
1)国際疾病分類(ICD)
2)精神疾患の診断/統計マニュアル(DSM)
3)ICD-10とDSM-5の違い
4)本書の構成

3 精神障害の症状
1 精神症状とは
1)主観的症状と客観的症状
2)陽性症状と陰性症状
3)精神状態
4)病識と病感
2 意識の障害
1)正常な意識状態
2)意識の障害
3 思考の障害
1)思路の障害
2)思考体験の障害
3)思考内容の障害
4 感情の障害
5 知覚の障害
6 自我意識の障害
7 記憶の障害
1)記憶の分類
2)記憶の障害
8 知能の障害
9 欲動,行動の障害
10 認知機能の障害

4 精神科面接法と評価
1 精神症状のとらえ方
1)主観的症状と客観的症状
2)観察
3)面接
2 精神科面接法
1)目的
2)構造
3)進め方
4)留意すべき点
3 面接と観察による精神機能に関する評価尺度
4 PT・OTにとって面接や評価における重要な視点
1)リカバリー,ストレングス,エンパワメントの支援
2)総合的,全人的にその人を理解するためのICF
3)環境と個人の相互作用
4)関与しながらの観察と治療的自己の活用
5)回復過程に沿った変化を見据えた視点
6)エリクソンのライフサイクル論

第2章 精神障害各論
1 症状性を含む器質性精神障害
1 概念・定義
2 臨床症状
3 認知症総論
1)概念・定義
2)認知症の分類
3)臨床症状
4)認知症の診断基準・評価
5)認知症の社会施策
6)主な認知症
7)治療・対応
4 症状性精神障害
1)ビタミン不足による障害
2)人工透析関連障害
3)膠原病による障害
4)内分泌疾患と関連する障害
5)生殖機能と関連する障害
6)身体治療薬による精神症状
5 てんかん総論
1)概念・定義
2)分類
3)臨床症状
4)治療・対応
6 せん妄

2 精神作用物質使用による精神および行動の障害
1 概念・定義
2 臨床症状
1)依存
2)離脱
3)アルコール摂取による生体反応
4)アルコールによる精神疾患
5)アルコール依存症候群の治療
3 その他の精神作用物質
1)概要
2)違法薬物
3)医薬品
4)嗜好品
5)嗜癖行為症

3 統合失調症およびその関連疾患
1 概念・定義
2 歴史
3 病因・病態
4 疫学
5 分類
6 精神症状
1)知覚の異常(幻覚)
2)思考の異常
3)意欲・行動の障害
4)感情障害
5)病識の障害
7 経過
8 診断基準
9 治療
10 統合失調症様の疾患

4 気分障害
1 概念・定義
2 歴史
3 疫学
1)うつ病
2)躁うつ病
4 病因・病態
5 うつ病
1)臨床症状
2)診断
3)治療・対応
4)経過・予後
6 躁うつ病
1)臨床症状(躁病エピソード;躁病相)
2)診断
3)治療・対応
4)経過・予後
7 持続性気分障害
8 女性に生じる気分障害

5 神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害
1 概念・定義
2 歴史
3 不安症
1)全般性不安障害(DSM-5:全般不安症)
2)パニック障害(DSM-5:パニック症)
3)恐怖を中心とする不安症
4 強迫性障害(DSM-5:強迫症)
5 重度ストレス反応および適応障害
1)急性期のストレス障害-急性ストレス反応(DSM-5:急性ストレス障害)
2)心的外傷後ストレス障害(PTSD)
3)適応障害
6 解離性障害(DSM-5:解離症)
7 身体症状を訴える疾患
1)身体表現性障害(DSM-5:身体症状症)
2)心気障害(DSM-5:病気不安症)

6 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群
1 食行動障害および摂食障害群
1)神経性無食欲症(DSM-5:神経性やせ症)
2)神経性過食症(DSM-5:神経性大食症)
2 睡眠覚醒障害
1)不眠症
2)中枢性過眠症群
3)概日リズム睡眠-覚醒障害群
4)睡眠時随伴症群
5)睡眠関連呼吸障害群:睡眠時無呼吸症候群(SAS:sleep apnea syndrome)
6)睡眠関連運動障害群

7 パーソナリティ障害と行動の障害
1 概念・定義
2 パーソナリティ障害の類型
1)A群:社会から孤立しひきこもるタイプ
2)B群:情緒が不安定で,攻撃的で安定した関係が築けないタイプ
3)C群:不安や神経症的な様子がみられるタイプ
3 行動(習慣および衝動)の障害
4 性行動の障害(性関連性障害)

8 児童・青年期の精神障害
1 精神遅滞(知的能力障害)
2 特異的発達障害
1)会話および言語の特異的発達障害(ICD-10)
2)学習能力の特異的発達障害(ICD-10)
3)運動機能の特異的発達障害(ICD-10)
3 広汎性発達障害,自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(DSM-5)
1)小児自閉症(ICD-10)
2)アスペルガー症候群
3)高機能自閉スペクトラム症(高機能広汎性発達障害)
4 多動性障害,注意欠如・多動症 / 注意欠如・多動性障害(DSM-5)
5 行為障害(素行障害)
6 情緒障害
7 社会的機能の障害
8 チック障害(チック症)
9 その他の行動および情緒の障害

9 ライフサイクルにおける精神医学
1 人間の発達とエリクソンの心理社会的発達理論
1)発達の概念
2)エリクソンの心理社会的発達理論によるライフサイクルモデル
2 個人のライフサイクルと関連する精神疾患
1)妊娠・出産期
2)乳児期(0~1歳)
3)幼児前期(1歳~3歳)
4)幼児後期(3歳~5歳)
5)学童期(5歳~12歳)
6)青年期(12歳~18歳)
7)成人期(18歳~40歳)
8)壮年期(40歳~65歳)
9)老年期(65歳以上)
3 個人ライフサイクルと家族世代間の相互関連

発展:各世代の相互関連の具体例
1)妊娠・出産期~幼児後期の相互関連
2)学童期~青年期の相互関連
3)成人期の相互関連
4)壮年期の相互関連
5)老年期の相互関連
6)PT・OTが留意すべきこと

第3章 精神疾患の治療・関連した知識
1 精神疾患の治療
1 精神疾患の治療とは
2 精神療法
1)積極的傾聴
2)主な精神療法の手法
3 身体療法(薬物療法を除く)
1)電気けいれん療法(ECT)
2)経頭蓋磁気刺激療法(TMS)
3)高照度光療法
4 薬物療法
1)抗精神病薬
2)抗うつ薬
3)気分安定薬
4)抗不安薬
5)睡眠薬
6)精神刺激薬
7)抗認知症薬
8)抗てんかん薬

2 精神科リハビリテーションと関連法規
1 精神科リハビリテーションとは
1)精神障害と精神科リハビリテーション
2)精神科リハビリテーションの考え方
3)コンサルテーション・リエゾン精神医学
2 退院支援と包括的地域ケア
1)包括型地域生活支援プログラム(ACT)
2)統合型地域精神科治療プログラム(OTP)
3)地域包括ケアシステム
3 機能障害への精神科リハビリテーション
4 生活障害への精神科リハビリテーション
1)脆弱性-ストレスモデル
2)精神科リハビリテーションの手法
3)診療報酬で行うもの
4)根拠に基づく実践(EBP:evidence-based practice)
5 社会障害への精神科リハビリテーション / 支援
1)グループホーム
2)ホームヘルパー
3)地域活動支援センター
4)就労支援
5)当事者・家族の集まり
6 社会参加のための福祉:法律・制度
1)精神科医療制度の変遷
2)精神保健福祉法
3)医療観察法
4)障害者総合支援法
5)その他の精神障害者が受けられる公的サービス
7 早期介入
8 社会精神医学

● 確認問題・国家試験練習問題 正答
● 事例検討① せん妄の治療
● 事例検討② うつに対する治療
● 事例検討③ 身体的リハビリテーションが実質的に精神科的治療の役割も果たしうる例
● 事例検討④ 家族との相互関連を考えなくてはならない例
● 索引