ディサースリア臨床標準テキスト 第2版**医歯薬出版/西尾 正輝/978-4-263-26665-6/9784263266656**

販売価格
4,950円(税込み)
編著
西尾 正輝
出版社
医歯薬出版
分野
 
リハビリテーション技術

数量

販売期間
2022/11/17~
商品コード
9784263266656
発行 2022年11月
判型:B5判 268頁
ISBN 978-4-263-26665-6
スタンダードテキストが15年ぶりに全面改訂!

・ディサースリアの基礎知識から評価,言語治療テクニックまで,図表を多用して丁寧にわかりやすく解説したスタンダードテキスト
・国内外の重要な最新知見を加え,15年ぶりに全面改訂!
・特に言語治療に関する内容を充実させた.第7章では,ディサースリアの治療テクニックを包括的に体系化・規格化した「高齢者の発話と嚥下の運動機能向上プログラム(MTPSSE)」を理解・実施するために必要な運動療法の基礎知識を追記.第8章ではMTPSSEの主要な手法を具体的に解説するとともに,Vocal Function Exercises(VFEs)やSPEAK OUT!,ストロー(チューブ)発声持持続運動なども紹介.また,めざましい発展をとげるAACも全面的に見直した.

【目 次】
第1章 ディサースリアとは何か
1 コミュニケーション障害とディサースリア
2 ディサースリアの定義
3 ディサースリアの用語について
4 ディサースリアの障害構造
5 臨床的プロフィールの特徴
文献

第2章 ディサースリアの基礎理解
1 発症時の年齢
2 発現率と患者数
1│発現率
2│患者数
3 タイプ分類
4 原因疾患
5 運動系における障害される部位
6 発声発語器官の運動機能障害
1│運動麻痺
2│筋力低下
3│痙性
4│弛緩性
5│運動失調症
6│筋強剛(筋固縮)
7│不随意運動
8│筋萎縮
7 聴覚的な発話特徴
1│呼吸・発声機能
2│鼻咽腔閉鎖機能
3│口腔構音機能
4│プロソディー機能
5│その他
8 臨床経過
9 社会復帰状況
文献

第3章 運動系の基礎理解
1 運動系の概要
2 錐体路系
3 錐体外路系
4 小脳系
5 下位運動ニューロン
6 筋(骨)系
文献

第4章 運動系の障害
1 錐体路系の障害
2 錐体外路系の障害
1│運動低下
2│運動過多
3 小脳系の障害
1│脊髄小脳変性症
2│多系統萎縮症
4 下位運動ニューロンの障害
1│ギラン・バレー症候群
2│重症筋無力症
5 筋の障害
1│筋ジストロフィー
2│多発性筋炎,皮膚筋炎
6 脊髄損傷
文献

第5章 タイプごとの病態特徴と重症度
1 弛緩性ディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
2 痙性ディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
3 失調性ディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
4 運動低下性ディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
5 運動過多性ディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
6 UUMNディサースリア
1│運動系の損傷部位
2│原因疾患
3│発声発語器官の運動機能障害
4│聴覚的な発話特徴と重症度
7 混合性ディサースリア
[筋萎縮性側索硬化症(ALS)]
1│運動系の損傷部位
2│発声発語器官の運動機能障害
3│聴覚的な発話特徴と重症度
[多発性硬化症(MS)]
1│運動系の損傷部位
2│発声発語器官の運動機能障害
3│聴覚的な発話特徴と重症度
[ウィルソン病(WD)]
1│運動系の損傷部位
2│発声発語器官の運動機能障害
3│聴覚的な発話特徴
8 タイプ間の発話の重症度の比較
9 ディサースリアと嚥下障害の新たな臨床スタイル
1│ディサースリアと嚥下障害の合併率
2│系統発生学的にみた発話と嚥下の軌跡
文献

第6章 ディサースリアの評価
1 臨床の流れ
1│入院から退院までの臨床の流れ
2│病期別にみたリハビリテーションの流れ
2 ディサースリアにおける評価と検査
3 言語病理学的鑑別診断
1│失語症との鑑別診断の仕方
2│発語失行との鑑別診断の仕方
4 ディサースリアの臨床で行う標準的検査の概要
1│一般的情報の収集
2│発話の検査
3│発声発語器官検査
5 標準ディサースリア検査結果の解釈の仕方
1│呼吸機能
2│発声機能
3│鼻咽腔閉鎖機能
4│口腔構音機能
6 関連スタッフから得る情報
1│医師・歯科医師からの情報
2│看護師からの情報
3│医療ソーシャルワーカー(MSW)からの情報
4│理学療法士(PT)・作業療法士(OT)からの情報
5│管理栄養士からの情報
7 国際生活機能分類(ICF)に基づいたディサースリアの評価
1│ICF
2│ICFに基づいたディサースリアの評価
3│ディサースリアにおけるICFの言語治療への応用
8 検査結果のまとめ方
文献

第7章 ディサースリアの言語治療に必要な基礎知識
1 治療アプローチの分類
1│行動的アプローチ
2│機器的アプローチ
3│補装的アプローチ
4│拡大・代替コミュニケーション(AAC)・アプローチ
5│外科的アプローチ
6│薬理学的アプローチ
2 言語治療目標
3 運動療法的アプローチの基本
1│運動の種類
2│レジスタンス運動
4 タイプごとの言語治療ガイドライン
1│脳血管障害に伴う弛緩性ディサースリア
2│脳血管障害に伴う痙性ディサースリア
3│脊髄小脳変性症などに伴う失調性ディサースリア
4│パーキンソン病などに伴う運動低下性ディサースリア
5│脳血管障害に伴うUUMNディサースリア
6│筋萎縮性側索硬化症に伴う混合性ディサースリア
7│頭部外傷に伴うディサースリア
5 ディサースリアの治療におけるMTPSSEの活用
1│MTPSSEの運用システム
2│MTPSSEの構成
3│MTPSSEにおけるメイントレーニングの目的
4│発話障害と嚥下障害に対するハイブリッド・アプローチとしてのMTPSSE
6 脳卒中後の中枢神経系の再組織化とリハビリテーション
7 運動生理学的理論
1│過負荷の原理
2│特異性の原理
8 誤った言語治療
文献

第8章 ディサースリアの言語治療テクニック
1 呼吸機能へのアプローチ
1│姿勢の調整
2│脊柱・胸郭の関節可動域訓練
3│呼吸筋のレジスタンス運動
4│補装的アプローチ(腹帯の活用)
5│胸腹部の圧迫
6│リスク管理
2 発声機能へのアプローチ
1│声のハンディキャップ指数(Voice Handicap Index:VHI)
2│声帯内転訓練
3│あくび-ため息法
4│リー・シルバーマンの音声治療(Lee Silverman Voice Treatment:LSVT LOUD)
5│Vocal Function Exercises(VFEs)
6│SPEAK OUT !
7│ストロー(チューブ)発声持続運動
8│バイオフィードバック法
9│痙攣性発声障害に伴う運動過多性ディサースリアに対するアプローチ
10│拡声器の活用
11│電気式人工喉頭(EL)の活用
12│代替音声ソフトウェア
13│発話改善装置の活用
14│有声-無声の調節訓練
3 鼻咽腔閉鎖機能へのアプローチ
1│持続的陽圧呼吸療法(CPAP療法)
2│バイオフィードバック法
3│その他の行動的アプローチ
4│軟口蓋挙上装置(PLP)の活用
5│鼻孔スピーキングバルブ(鼻孔弁)の活用
4 口腔構音機能へのアプローチ
1│舌の機能的訓練
2│口唇の機能的訓練
3│下顎の機能的訓練
4│構音訓練
5 発話速度の調節法
1│概説
2│ペーシングボード
3│タッピング法とモーラ指折り法
4│ポインティング・スピーチ
5│発話速度変換ソフトウェア
6│フレージング法
7│リズミック・キューイング法
8│遅延聴覚フィードバック(delayed auditory feedback:DAF)法
9│視覚的フィードバック法
6 拡大・代替コミュニケーション・アプローチ
1│概説
2│ジェスチャー
3│筆談
4│絵,シンボル,文字板,透明文字板,日用用語集を用いたコミュニケーション・ノートなど
5│VOCA(voice output communication aids:音声出力コミュニケーション・エイド),携帯用会話補助装置,携帯用会話補助アプリケーション
6│意思伝達装置と関連機器およびソフトウェア
7│重度ディサースリア例とのコミュニケーションの効果を高めるための技法