必ず上達 CR(コンポジットレジン)修復**クインテッセンス出版/樋口 克彦/978-4-7812-0936-4/9784781209364**
トラブルを防ぐための診断とテクニック
必ず上達シリーズ
発行 2023年3月
判型:A4判 148頁
ISBN 978-4-7812-0936-4
開業医だからこそ活用できる、さらなるスキルアップのための実践書
う蝕治療だけでなく正中離開などへの対応、形態付与や隣接面のコンタクトポイントの回復、審美的な改善など、本書ではCR修復の利点を活かした治療の実際を紹介している。トラブルを未然に防ぐための基本的手技の解説と、適応症や接着操作、充填操作に関しては前歯部と臼歯部のケースに分け、その要点を述べた。さらに失敗例や長期症例を示すことで、より日常臨床に即した内容となっている。開業医だからこそ活用できる必携の書。
【目 次】
CHAPTER 1 CR修復の基礎知識
1.CR修復をこう考えよう
2.CR修復の適応範囲を考える
1 広がる適応範囲
2 臼歯部咬合面の適応範囲
3 臼歯部隣接面の適応範囲
4 歯頚部の適応範囲
5 前歯部の適応範囲
3.接着操作の基本とは
1 う蝕の除去
2 接着材料の使い分けとして
3 防湿に関して
4 エナメル質にリン酸エッチングを行うのか?
4.必要機材
1 う蝕除去
2 接着材料
3 充填用インスツルメント
4 防湿器具
5 光照射器
6 充填用レジン(ペーストレジン)
7 充填用レジン(フロアブルレジン)
8 隣接面充填用器具
9 研磨用具
10 その他
Summary
CHAPTER2 部位ごとの勘所を知る:前歯部編
1.う蝕
1 前歯部隣接面う蝕に対して
2 前歯部う蝕: 3 級症例
Case1 舌側からアプローチを行ったケース
Case2 唇側からアプローチを行ったケース
Case3 唇側からアプローチを行ったケース
Case4 唇側の遊離エナメル質を大きく残したケース
Case5 術中の歯の乾燥によりシェードを苦慮した白斑のケース
3 4 級窩洞への考え方
4 4 級症例
Case1 充填を分けて行ったケース(動画1)
Case2 舌側に歯質が残存しているケース
Case3 切縁部の色調を考慮したケース
2.正中離開
1 審美的要求度が高い正中離開
2 正中離開症例
Case1 軽度の離開を充填したケース(動画2)
Case2 離開が比較的広いケース(動画3)
Case3 歯軸を考慮して充填を行ったケース
Case4 顔貌から歯軸を見たケース
Case5 歯の移動も行ったケース
3.補綴との兼ね合い
1 形態,色調,適応症,経年的な変化への対応がポイント
2 補綴装置を含めた前歯部の充填症例
Case1 単独歯補綴と調和を図ったケース
Case2 補綴装置とCRで形態を改善したケース
Case3 変色歯へ補綴装置とCRで対応したケース
4.コンポジットベニア
1 ラミネートベニアよりMIなコンポジットベニア
2 コンポジットベニア症例
Case1 左右中切歯をコンポジットベニアで対応したケース
Case2 矮小歯へ充填を行ったケース
Case3 再治療を行ったケース(動画4)
Summary
CHAPTER3 部位ごとの勘所を知る:臼歯部編
1.1 級窩洞
1 咬合面へのアプローチ
2 咬合面う蝕症例
Case1 咬頭の 3 分の 2 程度残存しているケース
Case2 咬頭の 2 分の 1 程度残存しているケース
Case3 遊離エナメル質を残したケース
参考Case 窩洞を分けて行う修復処置
2.2 級窩洞
1 CR充填で窩底部が硬化していないケース(動画5)
2 辺縁の適合に関して(動画6)
3 隣接面う蝕症例
Case1 歯質の削合を抑えようとしたケース
Case2 う蝕が隅角部近くまで到達していた症例(動画7,8)
Case3 小臼歯の隣接面う蝕のケース(動画9)
3.5 級窩洞
1 歯頚部へのアプローチ
2 歯頚部う蝕症例
Case1 歯頚部う蝕のケース(動画10)
Case2 経過を見ているケース
Summary
CHAPTER4 失敗症例から学ぶ
1.日常臨床での失敗回避に向けて
2.来院前のトラブル
Case1 CRと歯質との境界に段差があり,そこからう蝕になったケース
Case2 レジンの破折による二次う蝕のケース
3.治療中のトラブル
Case1 形態付与で左右の形態が非対称となったケース
Case2 形態が大きくなりすぎたケース
Case3 窩洞形成などへの配慮を欠いたケース
Case4 隅角部まで充填を行うケース
Case5 隣接面のう蝕を同時に充填した症例
Case6 コンタクトポイントの再現ができなかったケース
4.経過を見ながらのトラブル
Case1 経過のなかでトラブルを起こしたケース
Case2 接着操作の不備によりトラブルを起こしたケース
Case3 表面性状がうまく再現できていないケース
Case4 ダイレクトブリッジの脱離を起こしたケース
Case5 経過を見ながらさまざまなトラブルを経験したケース
Summary
COLUMN
古い充填物を全部取るべし⇒ここが肝!
エックス線撮影および画像診断の重要性⇒ここが肝!
CR充填の前に軟化象牙質を取る⇒ここが肝!
失敗症例から学ぶことの重要性
長期経過症例から何を学ぶか