ナーシングポケットマニュアル 基礎看護技術 第2版**医歯薬出版/岡本 恵里/978-4-263-23974-2/9784263239742**
発行 2023年7月
判型:A6判 296頁
ISBN 978-4-263-23974-2
看護技術の手順と根拠,応用例をコンパクトにまとめたポケットマニュアルの改訂版
●ヘンダーソンの14の基本的欲求を充足する日常生活行動を助けるための看護技術を軸に,援助に必要な知識と技術・根拠を網羅.
●看護技術を「準備→実施→実施時の留意点→観察ポイント」の順で解説し,援助の流れをイメージしながら学ぶことができます.
●基本的な看護技術だけでは対応しきれない場面での応用例や工夫,注意点を紹介する「こんな時どうする?」も豊富に収載.
●臨地実習や卒後の臨床現場で手軽に活用できるハンディサイズです
【目 次】
第1章 正常に呼吸する
1.呼吸測定
呼吸測定中に患者が話し出す場合
2.体温測定
痩せていて,体温計が腋窩に密着できない場合
3.脈拍測定
結滞がある場合
4.血圧測定
上腕が細い(太い)場合
肘関節に拘縮がある場合
上肢に麻痺やシャント,点滴静脈注射を実施している場合
5.酸素吸入(鼻カニュラ法)
加湿を必要とする場合
酸素投与が必要な患者が車椅子で移動する場合
6.パルスオキシメータ
指が細く,センサーがずれやすい場合
指先が冷たく,センサーが感知しない場合
7.一時吸引(鼻腔・口腔内吸引)
気管内吸引(気管内挿管チューブ)を行う場合
第2章 適切な飲食をする
1.食事介助
嚥下障害がある場合
視力障害がある場合
2.経鼻経管栄養法
第3章 あらゆる排泄経路から排泄する
1.排尿・排便の介助
側臥位をとることができない患者の便器の挿入(下肢の牽引療法中の場合)
運動制限のある患者の便器の挿入(股関節手術後で屈曲・内転・内旋が制限されている場合)
温罨法により自然な排便・排ガスを促す(腰部に熱布を用いる方法)
2.一時的導尿
3.持続的導尿
カテーテル挿入が困難な場合
4.浣腸(グリセリン)
側臥位をとることができない患者の場合
5.摘便
第4章 身体の位置を動かし,また良い姿勢を維持する
1.体位変換(ボディメカニクス)
2.移動介助─(1)車椅子
3.移動介助─(2)ストレッチャー
4.移動介助─(3)歩行介助
各種チューブ・ラインを挿入中の場合
片麻痺がある患者の車椅子移乗
膝関節が屈曲できない患者の車椅子移乗
(1)看護師2人で移乗動作を行う場合
(2)患者が自力で移乗する場合
第5章 睡眠と休息をとる
1.リラクセーション(腹式呼吸法:椅座位で行う場合)
2.アロマセラピー
第6章 適切な衣服を選び,それを着たり脱いだりする
1.寝衣交換(前開きのパジャマの場合)
かぶりのパジャマを着ている臥床患者の場合(上衣の脱がせ方,着せ方)
上肢に片麻痺,持続点滴,創傷などがある場合(寝衣の袖が広い場合)
輸液ポンプを使い,上肢に持続点滴をしている場合(寝衣の袖が細い場合)
第7章 衣類の調節と環境の調節により,体温を生理的範囲内に維持する
1.冷罨法
解熱を目的とする冷罨法
2.温罨法(酒井見名子)
第8章 身体を清潔に保ち,身だしなみを整え,皮膚を保護する
1.手洗い・含嗽
唾液・排泄物・血液などの湿性生体物質が手に付着した場合
2.創部消毒・皮膚消毒
皮膚が弱い人に創部消毒を行う場合
3.全身清拭
掻痒感が強い場合
浮腫(腹水)がある場合
創部・褥瘡がある場合
張りのない皮膚(高齢者など)の場合
4.陰部洗浄
膀胱留置カテーテルを挿入している場合
大腿静脈から中心静脈カテーテルを挿入している場合
おむつを装着している場合
5.手浴
6.足浴・爪切り
真菌症がある場合
出血傾向がある場合
7.洗髪(仰臥位・洗髪車使用)
うつ伏せ姿勢の保持が必要な場合
頸部の安静が必要な場合
8.口腔ケア
舌苔がある場合
意識障害がある(自分で洗口できない)場合
経鼻経管栄養(栄養チューブの留置)をしている場合
出血傾向がある場合
義歯を使用している場合
9.整容─(1)結髪
10.整容─(2)髭剃り
第9章 環境のさまざまな危険因子を避け,また,他人を傷害しないようにする
1.病床の環境整備(ベッド上に臥床患者がいる場合)
2.臥床患者のシーツ交換(2人で行う場合)
膀胱留置カテーテル挿入中の臥床患者の場合
胸腔ドレーン挿入中の臥床患者の場合
第10章 自分の感情,欲求,恐怖あるいは気分を表現して他者とコミュニケーションをもつ
1.コミュニケーション・カウンセリング
沈黙が続く場合
認知症のある人とのコミュニケーション─ユマニチュード(R)
第11章 自分の信仰に従って礼拝する
1.エンゼルケア
中心静脈カテーテルが挿入されている場合
浮腫がある場合
第12章 達成感をもたらすような仕事をする
1.役割達成への援助
第13章 遊ぶ,あるいはさまざまな種類のレクリエーションに加わる
1.気分転換の援助(レクリエーション)
レクリエーションに「回想法」を取り入れる場合
第14章 “正常”な発達および健康を導くような学習をし,発見をし,あるいは好奇心を満足させる
1.教育的支援
その他 診療・治療に応じた技術/観察技術
1.内服薬の与薬
2.坐薬の与薬
3.その他の与薬(経皮的与薬,吸入,点眼)
4.注射(皮下,筋肉内,静脈内,点滴静脈内)
5.上腕での静脈血採取(真空採血と直針を用いる場合)
血管が細くて見えにくい場合
誤って動脈に採血針を刺入してしまった場合
針刺し事故を起こしてしまった場合
6.医療廃棄物の処理
7.血糖測定(看護師が実施する場合)
8.フィジカルアセスメント(視診・触診・打診・聴診)
患者が「息苦しい」「胸がチクチク痛い」「お腹に鈍い痛みがある」と訴える場合
付録
1.主要な検査項目と基準値
2.形態機能図