かんテキ 人工呼吸**メディカ出版/小尾口 邦彦/978-4-8404-8151-9/9784840481519**
- 編著
- 小尾口 邦彦(京都府立医科大学 麻酔科学教室・集中治療部)
発行 2024年2月
判型:B5判 328頁
ISBN 978-4-8404-8151-9
患者の肺を守る医師・ナース全ての医療者に
「かんテキ」は、疾患・患者・看護・観察が感覚的にわかる、感動の一冊!
医師・ナースをはじめとする医療従事者向けに、患者の肺にやさしい換気のしくみを徹底的に見える化。リアルな臨床現場で本当に必要な知識が、この一冊でパッとつかめる。
筆者独自のユニークな切り口・語り口で、「人工呼吸のコアの知識」をどこまでも丁寧に、とことん根拠にもとづいて解説。どこから読んでもわかりやすく、つまずいたときに何度でも振り返ることができる。
「人工呼吸のコアの知識」をどこまでも丁寧に、とことん根拠にもとづき解説!
●モード・波形のキホンを整理できる
●人工呼吸管理・ケアで知っておきたいポイントをおさえられる
●肺保護換気への理解を深められる
知っておきたいキーワードをピックアップ。
理解に必要な知識&根拠が豊富なビジュアルとともにしっかりわかる!
赤字を眺めるだけでも重要ポイントが身につく。
医師・ナースをはじめ、患者の肺を守るすべての医療従事者におすすめの一冊。
シリーズならではの「わかりやすい!」要素が盛りだくさん!
「みんなのギモン」「よくあるエピソード」「ショートコラム」を各所に収載。
臨床現場のモヤモヤ解消・トラブル回避につなげられる!
【目 次】
・はじめに
・本書の使い方
1章 人工呼吸器モード
■換気様式・換気モード
プロローグ:人工呼吸器モードをざっくり整理
■VCV
VCV独自の設定項目
VCVの長所・短所
VCV圧波形とポーズ時間
気道内圧・肺胞内圧
VCV圧波形における気道成分・肺胞成分
VCV圧波形を診断してみよう
■PCV
PCV独自の設定項目
PCVの長所・短所
PCV流量波形の成り立ち
PCVにおける肺保護換気設定の考え方
慣れればイージー 肺コンプライアンス計算
■PSV
PSVのサポートの特徴
PSVの設定項目と注意点
PSVで使いこなしたいTC(チューブ補正) 機能
■A/C・SIMV
調節換気・補助換気・強制換気を理解しよう
A/CとSIMVの違いをしっかり理解しよう
どちらを使う? A/C vs. SIMV
■APRV
APRVの特徴
APRVの設定項目
APRVへの逆風
2章 人工呼吸器グラフィック
■基本の3波形
これだけは理解したい! PCVとVCVの基本3波形
最低限必要な人工呼吸器グラフィック読影を学ぶために
PCVの流量波形から肺の硬さがわかる
流量波形の呼気成分
■Auto PEEP
人工呼吸器を扱う医療者はマスト理解のauto PEEP
Auto PEEPの解説の前に
Auto PEEPの存在を直感的に感じよう!
誰でも簡単 呼気流量波形の観察
Auto PEEPの3大リスク
Auto PEEPへの対処
Auto PEEPが発生しやすい患者・状況
■リーク
リークが教えるエアウェイ異常
換気量波形でリークを見つけよう
リーク補正機能と換気量波形
■ループ波形
基本5波形におけるループ波形とは
圧- 換気量曲線(PV曲線)
静的PV曲線と動的PV曲線
PCV・VCVの動的PV曲線
動的PV曲線の活用方法を考える
流量- 換気量曲線を学ぶ前に
流量- 換気量曲線(FV曲線)
ループ波形は閉じなければならない
3章 COPD
COPDを正しく簡単に理解しよう
COPDの身体所見.
高二酸化炭素血症とCO2ナルコーシス
COPDに合併する肺高血圧症・右心不全
重症COPD・COPD増悪の人工呼吸管理
重症COPDの人工呼吸 vs. ARDSの人工呼吸
COPDへの呼吸療法を整理しよう
4章 肺保護換気
■基本概念
人工呼吸・肺保護換気戦略は大きく変わった
過去の反省の上に、肺保護換気の進歩がある
定番の風船実験で肺保護換気を理解する
■人工呼吸器設定・管理
低容量換気(一回換気量制限)
PEEPの重要性を知ろう
圧- 換気量曲線からイメージする肺保護換気
プラトー圧の制限
PCVにおけるプラトー圧の測定
駆動圧を最重視する概念の登場
■肺傷害のメカニズム
自発呼吸の害を理解するための予備知識
近年強調される自発呼吸の害・P-SILI
暴れる自発呼吸の害 ①陰圧性肺水腫
暴れる自発呼吸の害 ②Pendelluft現象
自発呼吸の強さを評価するためのP0.1
暴れる自発呼吸を抑え込むための筋弛緩薬
無気肺とリクルートメント手技
ARDSで背側肺がつぶれるメカニズムを正しく理解する
酸素化不良の4原因をマスターする
■腹臥位療法
腹臥位療法の有効性を示した試験
腹臥位が換気・血流にもたらす効果
腹臥位の真のねらいは肺を「均質に」膨らますこと
腹臥位療法を実施する流れ
腹臥位療法での皮膚軟部組織損傷を最小限とするために
腹臥位療法における体位変換.
パンケーキ法で安全・簡単に腹臥位へ体位変換する
■ステップアップ
コロナ禍の学びをこれからの人工呼吸管理に活用する
エピローグ:肺リクルータビリティ