看護教育のための自己点検・評価・改善**医学書院/糸賀 陽子/978-4-260-05366-2/9784260053662**
発行 2024年2月
判型:B5判 388頁
ISBN 978-4-260-05366-2
著:糸賀 暢子 / 山口 麻起子 / 西岡 加名恵
看護を教えるあなたの自己点検・評価を学生のための改善サイクルにつなげよう
授業、臨地実習、そしてカリキュラムそのものの改善のために──。前著『看護教育のためのパフォーマンス評価』の続刊として、読者ニーズに基づいて深掘りされた実践ワークブック。現場ならではの57 Episodesに頭を抱え、先達の知恵と箴言からあなたの真のミッションをふり返りましょう。21世紀の教育改革の柱である「逆向き設計」論に基づくパフォーマンス課題やルーブリックづくりもこの1冊でアップデート!
【目 次】
序章 なぜ今,自己点検・評価・改善なのか
「自己点検・自己評価」と看護教育
「目標と優先順位の意思決定」から
本書の構成
第I部 看護教育のミッション
第1章 看護基礎教育のミッションをふり返る
目標細目分類から「逆向き設計」へ
評価の点検からミッションへ
職業レディネスを育てる
第2章 カリキュラム・マネジメントの進め方
「逆向き設計」論の発想をどう活かすか
カリキュラム・マネジメントの全体像
カリキュラム評価論の3つの潮流
「逆向き設計」論に基づくカリキュラム設計
「逆向き設計」論によるカリキュラムの評価と改善
第II部 授業の評価・改善
第1章 授業の点検──教授錯覚
「ミクロな設計」の改善
単元「排泄ケア」授業計画改善の実際
改善の道筋
「看護ができる」重点目標
Episodeにゴールあり
患者を困らせない看護
第2章 「網羅」から「看破」へ
「看破」するということ
「網羅」と「看破」の対比
「看破」の具体例
「理解」を看破する
「理解」の深まりと広がり
教師自身の「看破」
第3章 理解のための指導
「理解」のための点検
理解の6側面
理解のための指導──専門家の盲点
第4章 パフォーマンス課題とルーブリックの点検・改善
最初のつまずき
パフォーマンス課題とルーブリックの改善
理解が表れるパフォーマンス課題の改善
「理解」を表すパフォーマンスについての再確認
「理解」のパフォーマンスを評価するための指導の改善
第5章 テクニカル・スキルから「看護ができる」へ
テクニカル・スキルの点検
看護ができる人を育てる
テクニカル・スキルを超えるパフォーマンス
第6章 評価計画の点検・評価・改善
看護技術のゴールの点検・評価
なぜ,いきなり指導方法から改善しないのか
「ミクロな設計」と「マクロな設計」の往還
「看護ができる」ための改善の実際
授業改善のサイクルを回す
サイクルを回し続ければ「失敗」でなくなる
第7章 パフォーマンス課題の指導の改善
学生が自己決定的に取り組むための改善
パフォーマンス課題導入当時の課題
パフォーマンス課題の指導に関する改善
パフォーマンス課題への不安に対する改善
第8章 パフォーマンス課題の評価方法の改善
パフォーマンス課題の評価方法の工夫
授業におけるパフォーマンス課題の限界
第9章 パフォーマンス課題の評価の改善
評価方法の点検
科目,単元のパフォーマンス課題と評価の整合性
第10章 領域横断的な学びを創る──知識の統合のために
からだのしくみと基礎看護技術をつなぐ──生活形態機能論
「生活形態機能論」と看護技術の橋渡し──「症状メカニズム」
医学モデルから看護モデルへ再構築──「逆向き設計」論
臨床現場のパフォーマンスに焦点を合わせる──「総合臨床看護」
第11章 残された課題の改善
基礎学力低下の課題
資質・態度の育成と情意領域の評価の課題
学習態度に関する課題
第III部 臨地実習の評価・改善
第1章 実習科目の点検
実習の点検・評価・改善の入り口
改善の実際
改善のポイント
第2章 看護実践の質の評価
自校の点検
実習の点検・評価
「落とされない」「失敗しない」学生の作戦
評価から改善の実際
受持ち患者選定の教育的配慮
実習記録の課題
第3章 実習指導計画の点検・評価
患者の反応と実習指導計画の点検
実習計画・実習方法の点検
実習指導計画の中心は患者
実習指導計画の改善
「臨床判断」を学ぶ実習方法
流行に掉さすカリキュラム・マネジメント
第4章 臨地実習の評価と授業の改善
「逆向き」の改善サイクル
臨床現場のEpisodeから授業の改善へ
「上書き」と「臨床判断」──基本的考え方に関する改善に寄せて
第5章 臨地実習の評価・改善のプロセス
臨地実習の評価・改善のサイクル
サイクルの項目
良い設計の条件
第6章 「セルフコントロール支援実習」の評価・改善
実習から教科の点検
「セルフコントロール支援実習」の改善
「教える側の論理」から看護される「患者側の論理」へ
プロジェクト学習のゴールが改善のサイン
第IV部 カリキュラムの改善
第1章 カリキュラム改善のポイント
カリキュラム再構築のプロセス
現カリキュラムの臨地実習の科目の全体像
ルーブリックの作成
予測できない事態への対応
第2章 ミッションに基づくカリキュラムの構築
ミッションに基づくカリキュラムの枠組み
カリキュラムはあなた自身
第3章 評価・改善の課題と展望
カリキュラムの評価・改善の課題
指導ガイドラインと臨床現場のタイムラグ
看護・患者・家族のニーズとの乖離
指導ガイドライン・指導要領を超えるカリキュラム
自分自身のマネジメントへ
Episode一覧