多発性硬化症・視神経脊髄炎 診療のすべて**診断と治療社/山村 隆/978-4-7878-2661-9/9784787826619**
発行 2025年1月
判型:B5判 312頁
ISBN 978-4-7878-2661-9
【監 修】
山村 隆(国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部 特任部長)
【編 集】
岡本 智子(国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科 副部長)
佐藤 和貴郎(国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター 開発戦略室長)
NCNP病院多発性硬化症センターの長年のノウハウを一挙公開.好評を博した前書『多発性硬化症(MS)診療のすべて』刊行以降,MS・NMO の病態研究や薬剤開発は加速度的な進歩を遂げた.本書では「病態を踏まえた医療」「あきらめない医療」の実践を骨格とした精神を引継ぎつつ,最新知見から実践的治療戦略までを網羅した改訂を行った.日常診療から今後の展望まで,まさにMS・NMO診療の「すべて」を学べる1冊.
【目 次】
序文
「病態・疾患関連」略語一覧
「検査・尺度・指標関連」略語一覧
「薬剤・治療関連」略語一覧
第1章 多発性硬化症(MS)の診断
1 MSの診断―総論
2 MSの病型と診断の道筋
3 画像診断
a MSの画像診断
b NMOSDの画像診断
c MOGADの画像診断
4 機能評価
第2章 多発性硬化症(MS)の鑑別診断と関連疾患
1 鑑別診断のポイント
2 抗体陰性NMOSD
3 抗MOG抗体関連疾患(MOGAD)
4 NINJA
第3章 多発性硬化症(MS)の臨床
1 外来診療の考えかた
2 外来治療,入院治療の判断,退院のタイミング
3 NEDA以外に考慮すべき因子
4 ステロイドパルス療法
5 経口ステロイド/林 幼偉
6 疾患修飾薬(DMD)
a インターフェロン(IFN)
b グラチラマー酢酸塩(GA)
c フィンゴリモド(FTY)
d ナタリズマブ(NTZ)
e フマル酸ジメチル(DMF)
f オファツムマブ(OMB)
g シポニモドフマル酸
7 免疫抑制薬
8 実臨床における薬剤導入と切り替え
9 実臨床におけるcombination therapy
10 精神症状への対応
11 対症療法
a 疼痛,痙縮など
b 疲労,倦怠感,睡眠障害など
12 妊娠・出産
13 小児
14 MSのリハビリテーション
15 視神経炎の鑑別診断と治療
第4章 視神経脊髄炎(NMO)の臨床
1 NMOの病態
2 NMOの診断
3 NMOの再発予防
a ステロイドと免疫抑制薬
b 抗C5抗体製剤
c 抗IL-6受容体抗体製剤
d 抗CD19抗体製剤,その他の薬剤
4 免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)
第5章 多発性硬化症(MS)・視神経脊髄炎(NMO)の入院治療
1 MS・NMO の入院治療
2 難治性MS・NMO に対する血液浄化療法
3 合併症に対する治療
附 録 多発性硬化症(MS)・視神経脊髄炎(NMO)の公的支援と情報ソース
1 MS・NMOの公的支援と情報ソース
Topic 1 一次性進行型MS(PPMS)の病態と治療
Topic 2 レトロトランスポゾンと神経免疫疾患
Topic 3 神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症(HDLS)
Topic 4 ME/CFSとlong COVID
Topic 5 smoldering MS
Topic 6 WHOに選定されたMSの疾患修飾薬(DMD)は?
Topic 7 血液浄化療法のレスポンダーとノンレスポンダー
Clinical Note 1 NEDA
Clinical Note 2 CIS とRIS
Clinical Note 3 tumefactive MS
Clinical Note 4 MRIで異常の出ない再発
Clinical Note 5 MS治療は疾患修飾薬(DMD)だけではない
Clinical Note 6 脳神経内科と精神科医療の接点
Clinical Note 7 自己免疫疾患合併例の治療
Debate 1 ステロイド治療のベネフィットとリスクは正しく理解されているか?
Debate 2 疾患修飾薬(DMD)の投与量は最適化されているか?
Debate 3 EHET(early high efficacy therapy)は推奨されるか?
Debate 4 オンライン診療は有用か? 雑賀玲子
Debate 5 高齢MS 患者において疾患修飾薬(DMD)の減量・中止は可能か?
Debate 6 MS・NMO とワクチン
Debate 7 NMO に慢性進行型は存在しないのか?
Mini Lecture 1 小児期逆境体験(ACE)とMS
Mini Lecture 2 食生活と脳の健康―研究からわかったこと
Mini Lecture 3 腸内細菌叢研究とMS
Mini Lecture 4 二次性進行型MS(SPMS)の病態研究の進歩