2020年に改訂されたWHO分類をもとに新しい動向を反映して疾患構成を再構築し，最先端の治療法や分子遺伝学的病理診断などを詳細に解説した第3版．日常診療に役立つ実践的な情報を新たに加え，前版よりさらにパワーアップしました．骨・軟部腫瘍診療の第一線の専門家が総力を結集し，整形外科医・放射線科医・病理医が診療現場で必要とする最新の知識を網羅した一冊であり，これから学ぶ方や専門ではない方にも最適の教科書です.

【目 次】
改訂第3版の序文
初版の序文
編集・執筆者一覧

第1章　総　論
　1　単純X線写真の読み方
　2　CTの読み方
　3　MRIの読み方
　4　PET検査
　5　血管造影，超音波の読み方
　6　シンチグラフィの読み方
　7　画像上，腫瘍と間違いやすい正常変異
　8　化学療法　　相羽久輝
　9　放射線療法（重粒子，陽子線含む）
　10　悪性腫瘍の治療効果の判定
　11　手術療法
　12　腫瘍の分類とその変遷
　13　生検，免疫組織化学染色と遺伝子診断

第2章　骨腫瘍
　1　軟骨形成性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．骨軟骨腫
　　　　骨膜性軟骨腫
　　　2．軟骨腫
　　　　a．内軟骨腫
　　　　b．骨軟骨腫
　　　　c．軟骨芽細胞腫
　　　　d．軟骨粘液線維腫
　　　　e．爪下外骨腫
　　　　f．傍骨性骨軟骨異形増生（BPOP）
　　B　中間群（局所侵襲性）& 悪性
　　　1．滑膜性軟骨腫症
　　　2．骨内異型軟骨腫瘍 & 骨内軟骨肉腫（Grade 1）
　　　3．骨内軟骨肉腫（Grade 2/3）
　　　4．淡明細胞型軟骨肉腫
　　　5．間葉性軟骨肉腫
　　　6．脱分化型軟骨肉腫
　2　骨形成性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　類骨骨腫
　　B　中間群（局所侵襲性）
　　　骨芽細胞腫
　　C　悪性腫瘍
　　　　1．低悪性度中心型骨肉腫
　　　　2．骨肉腫（通常型骨肉腫・血管拡張型骨肉腫・小細胞型骨肉腫）
　　　　3．傍骨性骨肉腫
　　　　4．骨膜性骨肉腫
　　　　5．二次性骨肉腫
　　　　6．表在性高悪性度骨肉腫　
　3　線維形成性腫瘍
　　A　中間群（局所侵襲性）
　　　類腱線維腫　
　　B　悪性腫瘍
　　　線維肉腫　
　4　脈管性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　血管腫
　　B　悪性腫瘍
　　　1．類上皮血管内皮腫　　
　　　2．血管肉腫　　
　5　富破骨細胞性巨細胞腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．動脈瘤様骨囊腫
　　　2．非骨化性線維腫/良性線維性組織球腫
　　B　中間群（局所侵襲性/低頻度転移性）
　　　骨巨細胞腫
　6　脊索性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　良性脊索細胞腫
　　B　悪性腫瘍
　　　脊索腫
　7　その他の骨間葉系腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．単純性骨囊腫
　　　2．線維性骨異形成
　　　3．骨線維性異形成
　　　4．骨内脂肪腫
　　B　悪性腫瘍
　　　1．アダマンチノーマ
　　　2．未分化多形肉腫
　　　3．骨平滑筋肉腫
　8　骨造血系腫瘍（hematopoietic neoplasms of bone）
　　1．骨形質細胞腫 /骨髄腫
　　2．悪性リンパ腫
　　3．Langerhans細胞組織球症
　9　その他
　　1．骨Paget病
　　2．骨内ガングリオン

第3章　軟部腫瘍
　1　脂肪性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．脂肪腫
　　　2．脂肪芽腫
　　　3．血管脂肪腫
　　B　中間型（局所侵襲性）＆悪性
　　　1．異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫
　　　2．脱分化型脂肪肉腫
　　　3．粘液型脂肪肉腫
　　　4．多形型脂肪肉腫
　2　線維芽/筋線維芽細胞性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．結節性筋膜炎
　　　2．骨化性筋炎・指趾線維骨化偽腫瘍
　　　3．弾性線維腫
　　　4．腱鞘線維腫
　　　5．線維形成性線維芽腫
　　B　中間型（局所侵襲性）
　　　1．手掌線維腫症と足底線維腫症
　　　2．デスモイド型線維腫症
　　C　中間性（rarely metastasizing）
　　　1．隆起性皮膚線維肉腫（DFSP）
　　　2．孤立性線維性腫瘍
　　　3．乳児線維肉腫
　　　4．炎症性筋線維芽細胞性腫瘍（IMT）
　　D　悪性腫瘍
　　　1．成人型線維肉腫
　　　2．粘液線維肉腫
　　　3．低悪性度線維粘液肉腫
　3　線維組織球性腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　腱滑膜巨細胞腫
　4　血管腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　血管腫（血管奇形）
　　B　悪性腫瘍
　　　1．血管肉腫
　　　2．類上皮血管内皮腫
　5　血管周皮細胞性腫瘍
　　A　良性腫瘍・中間型
　　　1．グロームス腫瘍
　　　2．血管平滑筋腫
　6　平滑筋性腫瘍
　　A　悪性腫瘍
　　　平滑筋肉腫（炎症型平滑筋肉腫を含む）
　7　横紋筋性腫瘍
　　A　悪性腫瘍
　　　横紋筋肉腫（胎児型横紋筋肉腫・胞巣型横紋筋肉腫・多形型横紋筋肉腫・紡錘形細胞型横紋筋肉腫）
　8　軟骨および骨形成性腫瘍
　　A　悪性腫瘍
　　　骨外性骨肉腫
　9　末梢神経腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．神経鞘腫
　　　2．神経線維腫
　　　3．顆粒細胞腫
　　B　悪性腫瘍
　　　悪性末梢神経鞘腫
　10　分化不明の腫瘍
　　A　良性腫瘍
　　　1．筋肉内粘液腫
　　　2．リン酸塩尿性間葉系腫瘍
　　　3．血管周囲類上皮細胞腫瘍（PEComa）
　　B　悪性腫瘍
　　　1．滑膜肉腫
　　　2．類上皮肉腫
　　　3．胞巣状軟部肉腫
　　　4．明細胞肉腫
　　　5．骨外性粘液型軟骨肉腫
　　　6．未分化肉腫
　　　7．NTRK遺伝子再構成紡錘形細胞腫瘍
　　　8．線維形成性小円形細胞腫瘍
　11　その他
　　1．ガングリオン
　　2．腫瘍状石灰症

第4章　骨軟部組織発生未分化小円形細胞肉腫
　1．Ewing肉腫
　2．Ewing like sarcoma（EWSR1-non-ETS融合遺伝子を有する円形細胞肉腫 ・CIC遺伝子再構成肉腫・BCOR遺伝子異常を有する肉腫）　

第5章　骨軟部組織発生遺伝性腫瘍症候群
　1．多発性軟骨腫症
　2．多発性骨軟骨腫症
　3．Li-Fraumeni症候群
　4．McCune-Albright症候群
　5．神経線維腫症1型