アライナー矯正治療戦略**クインテッセンス出版/牧野 正志/978-4-7812-1126-8/9784781211268**
発行 2025年5月
判型:A4判 224頁
ISBN 978-4-7812-1126-8
著:牧野 正志 / 吉野 智一
経験豊富なドクターが直伝! きちんと治せる治療計画がわかる! 作れる!
アライナー矯正治療の基礎から時間と力のコントロールによる実践的な治療戦略まで、多くの症例と共に徹底解説する本書。アライナーでなぜ/どう歯が動くのか? 治療はどのように組み立てるべきか? 採得資料やソフトウェアによる治療予測のどこを見て判断すべきか? アライナー矯正治療のイメージを明確にし、予測実現性の高い治療計画を立案・修正・実行・達成するための「アライナー矯正治療を本当に始めるなら、まずはこの一冊」!
【目 次】
CHAPTER 1 実践の前に知っておくべきこと
1.プロローグ
・想像力と創造力が試される治療
・アライナー矯正治療を取り入れる前に
・ブラケット矯正治療の研修は不要か?
2.アライナー矯正治療の5つのポイント
1)「押す」という移動方法
2)コントロールされた傾斜移動
3)固定源(アンカレッジ)への配慮
4)アライナー装着により加わる断続的な力
5)シームレスなステージング
3.アライナー矯正治療の流れ
・治療期間を意識する大切さ
・アライナー矯正治療の治療ステップ
4.シミュレーションソフトウェアの使い方
・アライナー矯正治療の軸となるもの
・シミュレーションの調整
5.アライナーのセット
・患者へ診断を伝える際の説明
・アライナーが到着したら
・アタッチメントの設置
・初めての経過観察とチェック事項
・エラスティックの使用開始時期
・モニタリングの必要性と使えるツール
CHAPTER 2 アライナー矯正治療のケース別戦略
1.非抜歯によるアライナー矯正治療
・非抜歯治療とは
・非抜歯治療をより多く選択するために
・非抜歯治療開始前に知っておきたい注意点
・前突させずに非抜歯治療で治せる条件とは
・非抜歯治療における IPR の実施と注意点
CASE 1-1 非抜歯症例 上顎前突(軽度のⅡ級不正咬合) ?movie
CASE 1-2 非抜歯症例 重度叢生 ?movie
CASE 1-3 非抜歯症例 前歯クロスバイト ?movie
2.バーティカルコントロール
・歯の垂直的位置の重要性
・アライナー矯正治療での歯の垂直的な動き方
・開咬治療におけるアライナーの優位性
・過蓋咬合に対するアライナー矯正治療
・前歯における TAD の使用方法
CASE 2-1 垂直的問題改善症例 前歯開咬 ?movie
CASE 2-2 垂直的問題改善症例 側方歯部開咬 ?movie
CASE 2-3 垂直的問題改善症例 過蓋咬合 ?movie
3.Ⅱ級不正咬合の治療
・もっとも一般的な不正咬合
・Ⅱ級不正咬合の治療計画立案
・Ⅱ級不正咬合治療における4つの基本方針と選択基準
・遠心移動か? 片顎(上顎)抜歯か?
・アライナー矯正治療だから応用できる治療方針
CASE 3-1 Ⅱ級不正咬合 3/4 Class Ⅱ ?movie
CASE 3-2 Ⅱ級不正咬合 Full Class Ⅱ ?movie
CASE 3-3 Ⅱ級不正咬合 Half Class Ⅱ ?movie
4.Ⅲ級不正咬合の治療
・アライナーはカモフラージュ治療に適した装置
・Ⅲ級不正咬合の治療方針
・バーティカルタイプ別に考える治療方針
・Ⅲ級不正咬合治療ではどのような手段が効果的か
CASE 4-1 Ⅲ級不正咬合 反対咬合(ローアングルケース) ?movie
CASE 4-2 Ⅲ級不正咬合 臼歯クロスバイト ?movie
CASE 4-3 Ⅲ級不正咬合 成長期下顎前突 ?movie
5.上下顎小臼歯抜歯治療
・矯正歯科で広く用いられてきた治療アプローチ
・アライナーを用いた上下顎小臼歯抜歯治療の難しさ
・上下顎小臼歯抜歯治療の難易度評価
CASE 5-1 上下顎小臼歯抜歯治療 叢生 ?movie
CASE 5-2 上下顎小臼歯抜歯治療 重度叢生 ?movie
CASE 5-3 上下顎小臼歯抜歯治療 叢生をともなうⅢ級不正咬合 ?movie
6.リカバリー治療
・多くの症例で必要になる追加の治療
・アライナーの不適合が生じた場合の対応
・上顎側切歯問題(リカバリー治療になりやすい症例)
・エラスティックによる側切歯の挺出
・臼歯の離開
・リカバリー治療で使用するV字ゴム
CASE 6-1 リカバリー治療 反対咬合 ?movie
CASE 6-2 リカバリー治療 上下顎前突 ?movie
CASE 6-3 リカバリー治療 上下顎前突をともなうⅡ級不正咬合 ?movie
7.複数の治療方針から最善を選択する試み
・矯正装置からではなく必ず分析と診断から治療を考える
・小臼歯抜歯数はできるだけ少なくする
・Bolton 分析と矮小歯
・第三大臼歯の有効利用
・Ⅱ級臼歯関係が左右で非対称な症例の治療方針
CASE 7-1 複数の治療方針併用 矮小歯をともなう叢生 ?movie
CASE 7-2 複数の治療方針併用 片側性Ⅱ級不正咬合① ?movie
CASE 7-3 複数の治療方針併用 片側性Ⅱ級不正咬合② ?movie
8.フィニッシング・保定
・アライナー矯正治療は終盤まで気が抜けない
・ブラケットとアライナーで保定後の状態が異なる
・動的治療終了のタイミングを決定する
・動的治療終了時に行うセトリング
・リテーナーのタイプ別戦略
・アライナー交換頻度の調整
CASE 8-1 保定症例 成長期のⅡ級2類不正咬合 ?movie
CASE 8-2 保定症例 成長期終盤の上下顎前突をともなうⅠ級不正咬合 ?movie
CASE 8-3 保定症例 成人患者の開咬 ?movie
9.難症例治療におけるTips
・より細やかな治療計画と誠実なコンプライアンスが求められる
・難症例 1:シザーズバイト / クロスバイト
・難症例 2:非対称歯列
・難症例 3:大臼歯や乳臼歯の抜歯治療
CASE 9-1 難症例 下顎側方偏位 ?movie
CASE 9-2 難症例 小臼歯捻転をともなう反対咬合 ?movie
CASE 9-3 難症例 乳歯が残存するシザーズバイト ?movie
おわりに
参考文献
著者略歴
※ Invisalign (R)および ClinCheck (R)は Align Technology 社およびインビザライン・ジャパン社の商標です。
※掲載されている ClinCheck (R)の画像や動画には著者の判断で編集を加えており、実際のシミュレーション動画とは異なる場合があります。
※治療方針には著者による修正が加えられており、Align Technology 社およびインビザライン・ジャパン社の推奨する方法ではない場合があります。