中小病院・診療所のための ChatGPT & 生成AI超実践ガイド**メディカ出版/助永 親彦/ 978-4-8404-8826-6/9784840488266**
DXからAXへ:リソース不足の医療現場が大きく変わる!
- 編著
- 助永 親彦(隠岐広域連合立隠岐病院 麻酔科)
発行 2025年6月
判型:A5判 224頁
ISBN 978-4-8404-8826-6
組織の「困った!」をAIで補うノウハウ集
人材・予算・ITインフラ等、リソースが足りない中小医療機関特有の課題を生成AIでフォローし、AX(AIトランスフォーメーション)で解決するための実践書。業務効率化のための個人の活用法はもちろん、「費用不足」「現場の抵抗感」「既存システムとの統合問題」「法的リスクの懸念」など、組織で導入するにあたっての具体的な課題を乗り越える方法も、著者の実践からわかりやすく解説している。
【目 次】
・まえがき
・著者紹介/自作アプリ紹介
序章 離島の小病院のチャレンジ~生成AIがもたらす変革~
『Dr.コトー診療所』のような医療を想像したあなたへ
はじめに
本書のねらい
第1章 中小規模医療機関における生成AIによる改革 ~AXの可能性~
デジタルトランスフォーメーション(DX)の整理と現状
AXとは何か ─AIによる医療現場変革の可能性
まとめ
第2章 個人で始める生成AI活用術 ~医療現場の最前線でワクワクしよう~
個人レベルでの生成AI活用がもたらす価値とメリット
導入準備:ChatGPTを“とりあえず”スタートさせるための超具体的ガイド
プロンプト作成のカギ ─“7R プロンプト”を知ろう
まずはここから! 業務効率を高める活用アイデア
より詳しく! 個人で始める際のリスクマネジメント
まとめ:まずはワクワクして使ってみよう
今後の展望
第3章 中小規模医療機関での生成AI活用事例 ~成功への道筋~
成功事例が示す“可能性”と“共通ポイント”
GPTsとRAG
事例1:会議・委員会運営の効率化 ─議事録作成の自動化と活用
事例2:医療安全管理の強化 ─インシデントレポート分析サポート
事例3:SNS投稿サポート ─看護師確保対策活動への活用
成功要因のまとめ ─隠岐病院事例からみる導入のヒント
まとめ:次章へのブリッジ
第4章 AIトランスフォーメーションプレイブックを参考にした実践ガイド ~導入ステップの詳細~
生成AIによる医療機関の変革フレームワーク
ステップ1:パイロットプロジェクトでの成功体験
ステップ2:社内AIチームの構築
ステップ3:職員リテラシーの底上げ
ステップ4:AI活用戦略の構築
ステップ5:社内外のコミュニケーション戦略
まとめ:今後へのロードマップ
第5章 組織導入の障壁と克服方法 ~現実に直面する課題への戦略~
エピソード1:費用問題
─「年間600万円!? とても払えない……」と暗礁に乗り上げる中小病院
エピソード2:専門人材不足
─「AIを入れたはいいけど、誰がわかるの?」と戸惑う院内スタッフ
エピソード3:現場の抵抗感
─「忙しくて無理!」と悲鳴を上げるスタッフたち
エピソード4:既存システムとの統合
─「電子カルテとはつながらない?」と途方に暮れるIT担当
エピソード5:法的リスクと規定再整備
─「Teamプランなら安全?」と思い込んでいた罠
5つのエピソードを通じた主要な学び
まとめ
─“5つの壁”を乗り越える鍵は、小さく始めて周囲を巻き込むこと
第6章 生成AIリテラシーの育成 ~イノベーター理論を用いた戦略~
なぜ生成AIリテラシーが必要なのか
イノベーター理論とキャズム理論 ─医療機関での導入をどう広げるか
少人数でも実践できる院内研修 ─隠岐病院の月1回講義
外部リソースの活用 ─Courseraや松尾研などのオンラインコンテンツ
裏技? ChatGPT自身に“使い方を聞く” ─生成AIを教師役にする方法
教育・研修を成功させるためのヒント
イノベーター理論を活かしたリテラシー展開計画
まとめと次章への展望
第7章 特別対談:医療×生成AI ~中小病院はこう変わる!~
①瀬尾龍太郎先生との対談:生成AIが変える医療のかたち
―現場を支え、働き方を見直すヒントに
②福家良太先生との対談:ノーコード・ローコードで始める現場改革
第8章 中小規模医療機関が創る医療の未来 ~生成AIと人間の新しい共存~
人間らしさへの回帰 ─「ラクになる」だけではない理想形
四象限モデル:単純/複雑・創造性×Compassionの必要性
Compassionを求められない業務を最小化し、“人間らしさ”を極大化する
事務職員の未来像:デスクワーカーからエッセンシャルワーカーへ
中小規模医療機関が創る“AI時代の医療環境”のビジョン
まとめ:人間らしさへの回帰が、医療を持続可能にする
終章 個人から組織、そして未来へ ~中小規模医療機関が主導する医療変革~
はじめに:2024年12月からその数ヵ月間で感じたAIの激変
小さく始め、大きく育てる ─本書の全体を振り返る
第7章での対談:具体例から見えてきた新たなヒント
2025年以降のAIエージェント時代に備える ─いま動く意義
私のライフワークとしてのイノベーション促進
AIが医療を冷たくするのではなく、人間らしくする
結び:今こそ一歩を踏み出そう