OGOGProject 創部管理マニュアル**中外医学社/関沢 明彦/978-4-498-16060-6/9784498160606**
Perinatal Wound Management ? Cesarean Section & OASIS ?
発行 2026年7月
判型:B5判 122頁
ISBN 978-4-498-16060-6
【監 修】
関沢 明彦(昭和医科大学 医学部 産婦人科学講座 主任教授)
佐村 修(東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座 教授)
【編 集】
小松 宏彰(鳥取大学医学部附属病院 女性診療科群 講師)
末光 徳匡(東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座 助教)
妊産婦の人生に「きずあと」を残さないために。
産婦人科領域の適切な創部管理を学ぶ一大プロジェクト――OGOG Projectが遂に書籍化!帝王切開をはじめとする産婦人科手術では創部管理が患者の回復やQOLに大きく影響します。一方で、創部管理の実践は施設や職種による違いも大きく、十分に体系化された学習機会は限られていました。本書では、OGOG Projectの活動をもとに、帝王切開や会陰裂傷を中心とした創部管理の考え方と実践を解説。現時点で得られている知見と臨床経験を集約し、産婦人科領域の創部管理に携わるすべての医療者に向けた唯一無二のテキストです。
【目 次】
監修言
はじめに
Ⅰ章 帝王切開のベストプラクティス
―解剖・創部管理・創傷治癒理論
1.肥厚性瘢痕・ケロイドとは?
A.帝王切開術後における肥厚性瘢痕・ケロイドの発症率
1)異常瘢痕の定義と医学的評価 ?
2)腹部手術における肥厚性瘢痕・ケロイド発症率
3)帝王切開術後の肥厚性瘢痕・ケロイド発症率
4)筆者らの研究:患者自己評価による異常瘢痕発症率
B.肥厚性瘢痕の原因とリスク
1)肥厚性瘢痕・ケロイドの原因と病態
2)肥厚性瘢痕とケロイドの臨床的差
3)リスク因子
4)帝王切開におけるリスクと手術手技
C.肥厚性瘢痕の影響
1)身体症状
2)QOLへの影響
3)精神的健康への影響:産後うつとの関連
4)医師と患者との認識乖離と創部管理指導の重要性
D.肥厚性瘢痕の予防
1)肥厚性瘢痕を予防できない背景
2)肥厚性瘢痕の原因と病態
3)リスク因子とリスク評価
4)手術手技による予防
5)貼付剤と患者指導・早期の対応
2.術前管理
A.抗菌薬,投与時間や種類に関して
1)帝王切開における手術部位感染と周術期抗菌薬予防投与の意義
2)帝王切開における抗菌薬投与タイミングのエビデンス
3)抗菌薬の選択と投与量
4)肥満患者への抗菌薬の投与量
B.剃毛は必要か
1)手術前に剃毛をルーチンで行うことは,感染予防の観点から推奨されない
2)毛の処理が必要な場合は,電気クリッパーを手術当日に行うことが国際標準である
3)切開ラインはどこにするか?
3.術中管理
A.皮膚切開
1)執刀前の準備~知識の整理と心の準備~
2)切開ラインを描こう~正しい手術には地図が必要である~
3)いよいよ皮膚切開~決めたら迷わずに~
B.瘢痕切除
1)瘢痕部分の評価
2)手術に必要な器具
3)解剖
4)肥厚性瘢痕・ケロイド切除の実際
C.浅筋膜縫合
1)皮下組織を支える浅筋膜の構造
2)手術中にみる浅筋膜
3)浅筋膜縫合
D.真皮縫合
1)真皮縫合に取りかかる前に
2)愛護的な操作の徹底
3)最新の情報にアンテナを張ろう
E.皮下ドレーンは必要か
1)創傷治癒過程における?出液とは
2)創合併症のリスク因子
3)肥満とSSI
4)皮下ドレーンの目的
5)皮下縫合の有効性
6)皮下ドレーンの有効性
F.術直後の貼付材
1)術直後の貼付材の目的
2)術直後の貼付材に求められる要件
3)術直後の貼付材の種類
4)術直後の貼付材や期間に関するアンケート
5)術直後の貼付材の貼付期間
4.術後管理
A.貼付剤の種類とその意義
1)セルフケア貼付剤継続によるメリット
2)セルフケア貼付剤のいろいろ
3)セルフケア貼付剤の長期使用を妨げる因子とその対策
4)患者教育の1例
B.助産師・看護師による創部ケアと患者教育
1)帝王切開術後の創部管理における助産師・看護師の役割
2)術後早期の創部ケアと患者教育
3)退院指導:肥厚性瘢痕・ケロイド予防を意識したセルフケアへの移行
C.肥厚性瘢痕の兆候と対策(帝王切開創)
1)兆候の特徴~みる・さわる・自覚症状の変化を大事にする~
2)セルフケアの強化と教育~経過の見える化ときずケア継続~
3)医療機関での対応~セルフケアを見直し,必要時に形成外科紹介を~
4)肥厚性瘢痕予防のためのきずケアのポイント~今日から実践できるプロトコル~
D.ケロイドや肥厚性瘢痕ができてしまったら?次回帝王切開(repeat CS)での瘢痕治療:切除と再発予防
1)術前の考え方
2)手術手技
3)術後(再発予防)
4)ステロイドテープ
5)その他
Ⅱ章 会陰裂傷の診断・修復
1.会陰の解剖について
1)会陰(perineum)の範囲
2)会陰体(perineal body)
3)尿生殖三角(urogenital triangle)
4)肛門三角(anal triangle)
5)会陰部の血管・神経
6)肛門挙筋(levator ani)
2.会陰裂傷2度の正しい評価・修復・教育―解剖を理解し,3 Stepで修復する―
1)会陰切開のエビデンスと手技(正中側切開を中心に)
2)解剖に基づく損傷部位の同定と修復(未診断OASISを疑うポイントを含む)
3)連続縫合を基本とした3 Step修復(標準手順)
4)糸材と縫合法(単結節か連続か)
5)教育実装:縫合の標準化と評価(簡略シート)
3.産科的肛門括約筋損傷(OASIS)の疫学と診断について
1)OASISによる影響
2)OASISの頻度とリスクファクター
3)OASISの教育,トレーニングについて
4)OASISの診断
4.産科的肛門括約筋損傷(OASIS)の修復について
1)肛門括約筋修復の基本原則
2)器械
3)手術室での損傷の再評価
4)修復手順と各層のポイント
5)修復術後の管理
6)外来でのフォローと次の分娩様式への配慮
巻末言