「気になる子ども」の理解と支援 教師のためのサポートブック**協同医書出版社/倉澤 茂樹/978-4-7639-2158-1/9784763921581**
発行 2026年7月
判型:B5判 160頁
ISBN 978-4-7639-2158-1
編著:倉澤 茂樹
著:小笠原 牧 / 佐々木 康栄 / 塩津 裕康 / 高畑 脩平 / 東恩納 拓也
「気になる子ども」の正しい知識と学校でできる支援のヒントが満載。
学校コンサルテーション、家族・心理教育、疾病(疾患)教育に有用な、教師と若手セラピストのための羅針盤。
本書は、学校の先生がたに向けて、急増する「気になる子ども」や、神経発達症(発達障害)、小児・思春期に発症しやすい精神疾患の正しい知識をわかりやすいイラストを用いて解説し、学校でできる支援をコンパクトにまとめました。
児童生徒の多様化がすすむ教育現場では、学校の先生と外部専門家(作業療法士・理学療法士・言語聴覚士・公認心理師など)との連携(学校コンサルテーション)が欠かせません。そして、支援が必要な児童生徒の特性や症状、効果的な支援技術について、学校の先生と外部専門家が共通の認識をもつことで効率的で効果的な支援へとつながります。本書には、学校の先生と外部専門家が協業するための有用な情報が盛り込まれています。
第1章では「神経発達症」について、第2章では「小児期・思春期に発症しやすい他の精神疾患」について、支援教育に携わる医療外部専門家の視点から、疾患の概要、脳や神経のメカニズム、支援の方向性、エビデンスのある支援技術をわかりやすく解説します。第3章では「神経発達症 Q&A」形式で、外部専門家である作業療法士と公認心理師の思考プロセス、支援の考え方をお伝えします。
──文部科学省によると、2013年〜2023年の10年で義務教育課程の児童生徒数は約1割減少しながらも、特別支援教育を受ける児童生徒数は倍増している現状があります。また通常学級に在籍する発達障害の可能性のある児童生徒数は、小学校で10.4%、中学校では5.6%とされています。
【目 次】
序文
はじめに─本書を読む前に
1.私たちが目指す子どもに身につけさせたい力
1)教育現場における動向
2)生きる力とライフステージ
3)ライフスキル
2.私たちが目指す社会
1)医学モデルと社会モデル
2)ニューロダイバーシティ(神経多様性)
3)合理的配慮
4)まとめ
第1章「気になる子ども」を理解し支援する-神経発達症について
1.神経発達症とは
1)発達障害とは
2)神経発達症群
3)特別支援教育と神経発達症
2.コミュニケーションが苦手/こだわりが強い/感覚が敏感すぎる─自閉スペクトラム症(ASD)
1)自閉スペクトラム症(ASD)とは
(1)はじめに
(2)ASDの疫学および診断基準
(3)各症状に対する科学的な知見
2)自閉スペクトラム症(ASD)-支援の方向性
(1)何のための支援?
(2)支援の基本的な考え方
(3)TEACCHとは
(4)まとめ
3)感覚過敏への支援
(1)感覚過敏について
(2)アセスメント
(3)本人なりの困りを把握する
(4)環境調整
(5)不快な刺激からの避難
(6)道具の使用
(7)受け入れられる刺激を少しずつ増やす
(8)課題の工夫
3.落ち着きがない/忘れ物が多い-注意欠如多動症(ADHD)
1)注意欠如多動症(ADHD)とは
(1)はじめに
(2)ADHDの疫学および診断基準
(3)各症状に対する科学的な知見
2)注意欠如多動症(ADHD)への支援
(1)我慢できない(報酬遅延)を理解し、ほめて増やしたい行動を増やす(応用行動分析学的アプローチ)
(2)三項随伴性
(3)ABAによる具体的な支援
(4)段取りよく順序立てた作業ができない(実行機能障害やワーキングメモリ障害)への対応
4.読み書きや計算がとても苦手-限局性学習症(SLD)
1)限局性学習症(SLD)とは
(1)はじめに
(2)SLDの疫学および診断基準
(3)脳について
(4)SLDのサブタイプに対する科学的な知見
(5)SLDの隠れた脳機能障害
(6)おわりに
2)限局性学習症(SLD)-支援の方向性
(1)読み書きへの支援
(2)読字
(3)書字
(4)まとめ
5.姿勢が悪い/体がうまく動かせない/とても不器用-発達性協調運動症(DCD)
1)発達性協調運動症(DCD)とは
(1)はじめに
(2)DCDの疫学および診断基準
(3)各症状に対する科学的な知見
2)発達性協調運動症(DCD)-支援の方向性
(1)DCDがある子どもへの支援
(2)課題の工夫
(3)環境の調整
3)子どもを中心に目標を立てて練習する:課題指向型(CO-OP)アプローチ
(1)DCDを有する子どもに対する支援のエビデンス
(2)CO-OPアプローチ
(3)まとめ
第2章 「気になる子ども」を理解し支援する-小児期・思春期に発症しやすい他の精神疾患
1.いつも不安で心配しすぎる-不安症群
1)不安症群とは
(1)はじめに
(2)不安症群の概要
(3)不安症群のメカニズム
2)不安症群のアセスメントと対処方法
(1)アセスメント
(2)対処方法
(3)学校でできること
2.考えにとらわれ不安を取り除くために同じ行動をくり返す-強迫症および関連症群(OCRD)
1)強迫症および関連症群(OCRD)とは
(1)はじめに
(2)強迫症の概要
(3)強迫症の症状
(4)強迫症のメカニズム
2)強迫症および関連症群(OCRD)のアセスメントと対処方法
(1)アセスメント
(2)対処方法
(3)学校でできること
3.眠れない/起きられない/生活リズムが整わない-睡眠-覚醒障害群
1)睡眠-覚醒障害群とは
(1)はじめに
(2)睡眠の概要
(3)子どもの睡眠障害
(4)眠りのメカニズム
2)睡眠-覚醒障害群のアセスメントと対処方法
(1)睡眠-覚醒障害群のアセスメント
(2)睡眠-覚醒障害群の対処方法
(3)学校でできること
4.児童に増えている-子どものうつ病
1)子どものうつ病とは
(1)はじめに
(2)うつ病の症状
(3)神経発達症とうつ病
(4)不安症とうつ病
(5)双極症とうつ病
(6)子どものうつ病のメカニズム
2)子どものうつ病のアセスメントと対処方法
(1)子どものうつ病のリスク因子の確認
(2)子どものうつ病の対処方法
(3)学校でできること
第3章 神経発達症Q&A
Q 1 偏食がひどくて給食を残します
Q 2 宿題をしません
Q 3 授業中、勝手に離席してしまいます
Q 4 順番などのルールが守れません
Q 5 片づけができません
Q 6 忘れ物が多くて困ります
Q 7 授業中のおしゃべりや不規則発言が多くて困ります
Q 8 学校で「トイレ」に行けません
Q 9 新しい課題に取り組むことを嫌がります
Q 10 ゲームで負けたり、失敗すると癇癪を起こします
Q 11 遅刻が多く不登校気味になってきました
Q 12 姿勢が悪くて椅子にきちんと座れません
Q 13 音読ができません
Q 14 特定の人と会話ができません
Q 15 途中で物事を切り上げることができません
Q 16 気に入らないと怒りだします
Q 17 距離が近い児童がいます
Q 18 嘘をつきます