パートナー機能形態学 改訂第4版**南江堂/岩崎 克典/978-4-524-40444-5/9784524404445**
発行 2025年4月
判型:B5判 372頁
ISBN 978-4-524-40444-5
編集:岩崎 克典 / 原 英彰 / 三島 健一
薬学部向けの簡潔でわかりやすい機能形態学の教科書.高学年次で学ぶ「病態生理学」「薬理学」「薬物治療学」への連携を目指し,随所に橋渡しとなる事項(「関連する疾患とくすり」)を掲載.今改訂では新しい薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版),各種ガイドライン,新しい国家試験問題等への対応を行い,内容を更新した.また,理解がよりいっそう進むよう4色化を実施.さらに電子版付とした.
【目 次】
第1章 ヒトのからだの構成
1-1 器官系
コラム 対になっている器官
コラム サリドマイド胎芽病
A.ホメオスタシス
B.ヒトの身体の位置・方向・面を指す用語
C.医学領域で使用されている単位
コラム 画像診断装置
1-2 組織
A.上皮組織
① タイト結合(密着結合)
② 接着結合
③ デスモゾーム結合 (接着斑)
④ ギャップ結合 (ネクサス)
⑤ ヘミデスモゾーム結合 (半接着斑)
B.支持組織
C.筋組織
① 骨格筋
② 心筋
③ 平滑筋
D.神経組織
1-3 細胞
A.細胞の構造
① 細胞膜
② 細胞内液と細胞外液
コラム 生理食塩水
③ 膜タンパク質の細胞膜貫通領域
B.細胞小器官(オルガネラ)
① 核
② ミトコンドリア
③ 小胞体(リボソーム,ポリソームと粗面小胞体,滑面小胞体,筋小胞体)
④ ゴルジ体(ゴルジ装置)
⑤ リソソーム(ライソソーム)
⑥ ペルオキシソーム
C.細胞骨格
① アクチンフィラメント(ミクロフィラメント)
② 中間径フィラメント
③ 微小管
コラム 代表的な細胞および組織を顕微鏡を用いて観察できる
1-4 老化と死
A.老化
① 生理的老化
② ホメオスタシス機構の低下
③ 身体機能の加齢変化
B.細胞の老化,死,不死化(癌化)および個体死
① 細胞の寿命
② ネクローシス,アポトーシスおよびオートファジー
関連する病態とくすり 細胞増殖と抗悪性腫瘍薬
③ 正常細胞と癌細胞
④ 個体死:心臓死と脳死
コラム 細胞の多能性:クローン胚,ES細胞およびiPS細胞
国試ではこう問われる
第2章 神経の構造と神経伝達
A.神経細胞の構造
① 樹状突起
② 細胞体
③ 軸索
④ 終末部
⑤ シナプス
⑥ 棘突起
⑦ グリア細胞
B.神経の興奮と伝達
① ニューロンによる電気の発生
② 活動電位
コラム 活動電位の形を決めるもの
③ 興奮と伝達
④ イオンチャネルの種類と役割
⑤ 神経線維の種類
コラム 薬効の強さを決める分子装置
関連する病態とくすり
国試ではこう問われる
第3章 中枢神経系
3-1 脳幹
A.中脳
① 中脳の構造
② 中脳の機能
B.橋
① 橋の構造
② 橋の機能
C.延髄
① 延髄の構造
② 延髄の機能
D.脳幹網様体
① 脳幹網様体の構造
② 脳幹網様体の機能
E.脳幹の運動調節
① 除脳固縮
② 中脳の姿勢反射
関連する病態とくすり 筋萎縮性側索硬化症
3-2 小脳
① 小脳の構造
② 小脳の機能
3-3 間脳
A.視床
① 視床の構造
② 視床の機能
B.視床下部
① 視床下部の構造
② 視床下部の機能
3-4 大脳
A.大脳皮質
① 大脳皮質の構造
② 大脳皮質の機能
関連する病態とくすり アルツハイマー病
③ 大脳皮質の役割
B.大脳辺縁系
① 大脳辺縁系の構造
コラム 記憶の座としての海馬の命名
関連する病態とくすり 統合失調症
② 大脳辺縁系の機能
関連する病態とくすり 不安
③ 学習と記憶
関連する病態とくすり うつ病
3-5 大脳基底核
① 大脳基底核の構造
② 大脳基底核の機能
③ ヒトの大脳基底核疾患
国試ではこう問われる
第4章 末梢神経系
A.脳神経と脊髄
① 脳神経
② 脊髄
B.体性感覚
① 体性感覚の伝導路
② 痛みを抑える機能
③ 脊髄反射
関連する病態とくすり 局所麻酔薬
C.自律神経系
① 自律神経系の構造
② 自律神経系の機能
③ 自律神経系の神経伝達物質
コラム アドレナリンとエピネフリンの名称について
関連する病態とくすり 自律神経系に作用するくすり
コラム 痛みと自律神経(痛みの悪循環)
④ 自律神経伝達物質の受容体
国試ではこう問われる
第5章 骨格系と筋肉
5-1 骨格系
A.骨の種類
B.骨の構造
① 長骨の構造
② 骨の微細構造
③ 骨の成分
④ 骨の硬さとしなやかさ
C.骨の働き
① 体の支持と枠組み形成
② 器官の保護
③ 運動の補助
④ カルシウム貯蔵
⑤ 造血
D.骨の成長
① 膜内骨化
② 軟骨内骨化
③ 骨の成長
④ 骨のリモデリング
⑤ 骨の成長と維持にかかわるホルモン
E.骨の連結
① 不動結合(縫合)
② 半関節
③ 可動関節
関連する病態とくすり
1.骨粗鬆症 2.関節リウマチ
5-2 筋肉系
A.筋組織の種類
B.骨格筋
① 主要な骨格筋
② 骨格筋の機能
③ 骨格筋の構造
④ 筋線維の微細構造
⑤ 筋収縮のしくみ
⑥ 筋収縮の形式
C.心筋
① 心筋の構造
② 筋収縮
D.平滑筋
① 平滑筋の構造
② 筋収縮
関連する病態とくすり
1.筋ジストロフィー 2.重症筋無力症
国試ではこう問われる
第6章 消化器系
6-1 総論
A.消化器系の基本機能
B.消化管ホルモン
C.消化管運動
D.消化液
E.消化
F.神経支配
関連する病態とくすり
1.消化管間質腫瘍(GIST) 2.チロシンキナーゼ阻害薬
6-2 口腔,咽頭,食道
A.口腔の構造
B.咽頭と食道の構造
C.口腔内の消化
6-3 胃
A.胃の構造
B.胃での消化
① 胃液と胃腺
② 胃液分泌のメカニズム
③ プロトンポンプと胃液分泌
C.胃の運動
D.嘔吐
関連する病態とくすり
1.消化性潰瘍 2.制吐剤
コラム 消化器潰瘍とピロリ菌
6-4 小腸
A.小腸の構造
① 十二指腸
② 空腸と回腸
B.小腸での消化・吸収
① 膵臓の構造と膵液
② 栄養素の消化
③ 膵液の分泌のメカニズム
④ 腸液
⑤ 胆?の構造と胆汁
関連する病態とくすり 胆石
⑥ 胆汁の分泌
⑦ 小腸壁の構造と吸収
⑧ 小腸の運動
6-5 大腸
A.大腸の構造
① 盲腸
② 結腸
③ 直腸
B.大腸の運動
C.排便
関連する病態とくすり 下痢と便秘
関連する病態とくすり 炎症性腸疾患
6-6 肝臓
A.肝臓の構造
B.肝臓の働き
関連する病態とくすり
1.肝炎 2.ウイルス性肝炎
国試ではこう問われる
第7章 循環器系
7-1 心臓
A.心臓の構造
① 外観
② 内部・血管
③ 弁
④ 冠状動脈とその疾患
B.刺激伝導系
C.心筋の収縮
D.心電図
E.心臓周期
F.血液循環
G.脳循環
7-2 血管
A.血管の構造
① 動脈
② 毛細血管
③ 静脈
B.血圧
C.血圧調節
① ホルモン性調節(液性調節)
② 神経性調節
コラム 脂質異常症
コラム 脳卒中
コラム 血圧の日内変動
関連する病態とくすり
1.高血圧 2.心不全 3.心筋梗塞 4.狭心症
国試ではこう問われる
第8章 血液とリンパ
8-1 血液の成分と働き
A.赤血球
① 構造
② 機能
③ 貧血
④ 血液型
B.白血球
① 白血球の分類
② 白血球の型(白血球の抗原性)
C.血小板
D.血漿
① 血漿の組成
② 血漿タンパク質
E.造血(血球の産生)
① 造血機構
② 赤血球の産生
コラム 貧血とエリスロポエチン
③ 白血球の産生
④ 血小板の産生
⑤ 造血の異常
F.出血と止血
① 血小板血栓と凝固血栓
② 血液凝固
③ 線維素溶解
④ 血液凝固反応の制御系
⑤ 血液凝固系の異常
コラム 血栓溶解薬
8-2 リンパと免疫
A.リンパ系
① リンパ管
② リンパ節
③ 胸腺
④ 脾臓
⑤ パイエル板
B.免疫
① 液性免疫
② 細胞性免疫
③ サイトカイン
関連する病態とくすり アレルギー
国試ではこう問われる
第9章 呼吸器系
9-1 呼吸器の構成と働き
A.鼻の構造と働き
B.咽頭の構造と働き
C.喉頭の構造と働き
D.気管および主気管支の構造と働き
コラム 気管支喘息
9-2 肺
A.肺の構造
B.胸膜の構造
C.肺胞の構造
D.ガス交換
コラム 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
9-3 呼吸運動
A.吸息と呼息
B.肺気量分画
C.肺コンプライアンスと気道抵抗
コラム 肺サーファクタント
9-4 呼吸中枢と呼吸運動の調節
A.呼吸中枢
B.化学性調節
9-5 気道および肺胞の防御・クリアランス系
コラム かぜ症候群
A.粘液線毛輸送
コラム 去痰薬
B.咳反射
コラム 鎮咳薬
C.肺胞マクロファージ
国試ではこう問われる
第10章 泌尿器系
10-1 腎臓
A.腎臓の構造
① ネフロン
② 血管系
B.ネフロンの構成と役割
① 糸球体
② 尿細管・集合管系
C.尿細管・集合管系各部位の役割
① 近位尿細管
② ヘンレ係蹄
③ 遠位尿細管と集合管
関連する病態とくすり 尿が出すぎる病気
D.腎による酸塩基平衡の調節
E.腎クリアランス
① 糸球体ろ過速度
② 腎血漿流量
F.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
① レニン分泌
② アンジオテンシン生成とアルドステロン分泌
③ アンジオテンシンとアルドステロンの作用
コラム 利尿薬
関連する病態とくすり 腎臓の働きが悪くなる病気
10-2 膀胱と尿道
A.蓄尿反射と排尿反射
B.膀胱排尿筋,内・外尿道括約筋と神経の役割
① 蓄尿反射
② 排尿反射
③ 意思による排尿
関連する病態とくすり 排尿障害と治療薬
国試ではこう問われる
第11章 内分泌系と恒常性
11-1 内分泌系
A.内分泌系調節機構(ホルモン)
B.ホルモンの分泌調節
C.ホルモン受容体
① 細胞内受容体
② 細胞膜受容体
11-2 内分泌組織と各種ホルモンの働き
A.視床下部と下垂体
① 視床下部ホルモン
② 下垂体ホルモン
B.甲状腺
① 甲状腺ホルモン生成・分泌調節機構
② 甲状腺ホルモンの生理作用
C.副甲状腺ホルモンとカルシトニン
D.副 腎
① 副腎皮質
② 副腎髄質
E.膵 臓
① インスリン
② グルカゴン
関連する病態とくすり 代表的な内分泌疾患
国試ではこう問われる
第12章 生殖器官
12-1 男性生殖器
A.男性生殖器官の構成
B.精子形成と受精
C.精子形成とホルモン調節
D.勃起と射精
関連する病態とくすり 勃起不全とバイアグラ
12-2 女性生殖器
A.女性生殖器官の構成
B.卵巣の周期的変化
① 卵胞期
② 排卵期および黄体期
③ 卵子の成熟
C.ホルモンの周期的変化
D.子宮の周期的変化と月経
コラム 月経前症候群
E.妊娠
① 胎盤形成
② 胎盤と臍帯
③ 子宮外妊娠
F.分娩
関連する病態とくすり
1.排卵抑制と避妊薬 2.子宮内膜症
G.授乳
H.閉経
関連する病態とくすり
1.子宮頸癌と乳癌 2.閉経前後の乳癌および前立腺癌 3.更年期障害と性ホルモン補充療法
12-3 生殖器官の形成
A.生殖器の性分化
B.性分化および性染色体の異常
コラム アスリート(スポーツ選手)のジェンダー問題
12-4 ヒトの発生
A.受精卵期(割球期:1~2週)
B.胚子期(胎芽期:3~8週)
C.胎児期(9~38週)
国試ではこう問われる
第13章 感覚器官
13-1 視覚系
A.眼球の構造
① 涙液
② 角膜
③ 水晶体
④ 網膜
B.結像のしくみ;屈折と調節
① ピント調節
② 屈折異常
③ 瞳孔と虹彩
C.眼圧
関連する病態とくすり
1.緑内障 2.白内障
コラム 正常眼圧緑内障
D.光受容機序
E.視覚路と視覚情報の処理機構
13-2 聴覚系
A.聴覚器の構造
① 外耳
② 中耳
③ 内耳
B.聴覚の受容の機序
コラム 聴性脳幹反応(ABR)
C.平衡感覚
関連する病態とくすり
1.難聴 2.メニエール病
13-3 嗅覚系
A.匂いの空間的表現および集団符号化
B.匂いの受容
C.嗅覚の伝導路
コラム 匂いの受容は空気を読むこと?
関連する病態とくすり
13-4 味覚系
A.味覚器の構造
B.味覚の受容
関連する病態とくすり
13-5 触覚系
A.皮膚の構造と働き
① 表皮
② 真皮
B.皮膚に付属する他の構造
① 汗腺
② 脂腺
③ 毛
④ 爪
C.皮膚の機能
① 保護作用
② 皮膚感覚
③ 体温調節
④ ビタミンD3合成
⑤ 免疫作用
D.皮膚の色
関連する病態とくすり
1.にきび(尋常性ざ瘡) 2.熱傷 3.尋常性白斑 4.褥瘡(皮膚潰瘍) 5.皮膚癌 6.白癬(足白癬,爪白癬) 7.皮膚炎(湿疹) 8.乾癬
国試ではこう問われる
国試ではこう問われる 解答
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