姿勢を意識した 神経疾患患者の食べられるポジショニング**メジカルビュー社/森若文雄(北祐会神経内科病院 院長)/内田学(東京医療学院大学 保健医療学部 リ/9784758320146**
- 編著
- 【監修】森若文雄(北祐会神経内科病院 院長)/【編集】/内田学(東京医療学院大学 保健医療学部 リ
サイズ:B5 / 164p
脳卒中,パーキンソン病,脊髄小脳変性症患者を対象とした,クッションやタオルを用いて嚥下障害を抑制する「ポジショニング」のテクニックを解説した実践書。6事例×3疾患=計18事例に対するポジショニングのテクニックを中心に,疾患の病態,誤嚥の現状および検査法等について紹介している。
【目次】
第1章 ポジショニングの考え方
ポジショニングの考え方
はじめに
従来のポジショニングという概念
本書が提案する「嚥下とポジショニング」
第2章 脳血管障害片麻痺患者の嚥下障害に対するポジショニング
弛緩性麻痺患者にみられる嚥下障害
全介助者に対するポジショニング
飲み込むときにむせ込んでしまう(嚥下反射の惹起)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
自己摂取者に対するポジショニング
嚥下後に胸やけが起こる(下部食道括約筋の弛緩,胃食道逆流)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈
痙性麻痺患者にみられる嚥下障害
全介助者に対するポジショニング
1回の嚥下で飲みきれない(痙性麻痺による姿勢異常)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈
頭が下がってしまい口が開かない(頸部筋の筋緊張異常)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈
自己摂取者に対するポジショニング
お皿に手が届かない(痙性麻痺による姿勢異常)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈
犬食いの姿勢で食べており,よくむせる(舌骨の挙上不全)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈
第3 章 パーキンソン病の嚥下障害に対するポジショニング
全介助者に対するポジショニング
食物に注意が向かない(頸部伸展,体幹後傾位)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/覚醒状態について/ポジショニングの効果
口への取り込み・咀嚼・送り込みができない(口腔機能低下)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
手で支えないと座っていられない(重度の不良姿勢)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
自己摂取者に対するポジショニング
食事の際にむせる・食べこぼしがみられる(摂食動作に必要な上肢機能と不良姿勢の関係)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
食べ物が落ちていかない感じがする(食塊の通過障害の疑い) 徳永典子
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
むせ込みの弱い努力性の食事動作(前ずりと体幹の側屈が目立つ) 寺内知香
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
第4章 脊髄小脳変性症の嚥下障害に対するポジショニング
全介助者に対するポジショニング
介助された食物が取り込めない(食物の取り込み・咀嚼機能低下)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
噛まずに飲み込んでしまう(咀嚼機能低下)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
首が傾き口から食物がこぼれる(体幹失調)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
自己摂取者に対するポジショニング
スプーンの操作が雑(失調による姿勢調節障害)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/ポジショニングの効果
スプーンに向かって首を無理やり突っ込む(前傾前屈による頸部の過伸展)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
前ずりが目立つ(骨盤と胸郭の可動性低下)
介入前の姿勢/介入後の姿勢/ポジショニングの方法/ポジショニングの解釈/不良姿勢と嚥下障害の解釈/ポジショニングの効果
第5章 誤嚥の現状
誤嚥の現状
はじめに
脳血管障害片麻痺患者の誤嚥の現状
パーキンソン病患者の誤嚥の現状
脊髄小脳変性症患者の誤嚥の現状
まとめ
第6 章 誤嚥を客観的に検査する方法
直接的検査
嚥下造影検査(video fluorography;VF)
嚥下内視鏡検査(video endoscopy;VE)
超音波画像診断
間接的検査
問診とフィジカルアセスメント
スクリーニング検査
総合的な嚥下能力評価
まとめ
第7 章 姿勢と嚥下から考えるポジショニングの重要性
姿勢と嚥下から考えるポジショニングの重要性
神経疾患患者における姿勢と嚥下
重力下における頭頸部の位置と嚥下筋の関係
嚥下筋の作用を不利に働かせる神経疾患患者の異常姿勢の特徴
頸部の立ち直り反応と嚥下機能
姿勢と舌運動の関連性
まとめ